日常の中に非日常があるから自分に合う暮らしを模索できる多拠点生活とは|Living After ADDress

※こちらの記事は、「Living After ADDress vol.5 予定調和な暮らしを変えた。日常と非日常が交わる、多拠点生活という暮らし方」のイベントレポートです。

夫婦で多拠点生活を始めた筒井博之さんとひかりさん。ADDress さぬきA邸 家守の方との出会いがきっかけで、現在は香川に拠点をおきながらホッピングしています。

ADDress生活をはじめることで、元々積極的に人と関わるタイプではなかったと話すお2人の暮らしにどのような変化が生まれたのでしょうか。コミュニケーションやライフスタイルについてお伺いしました!

登壇者紹介

▷ゲスト:筒井博之さん ひかりさん

2人とも育ちも就職も首都圏。

関東以外の地域をよく知らない中で、「なんとなく地元に住んでいる」ということに違和感を感じ、お試し移住をするためにADDress生活をはじめる。

趣味は地域の道の駅でローカルな食材を購入し料理すること。
ADDressでの出会いがきっかけで香川県に拠点を持ちながらホッピング中。

受け入れることからはじまるコミュニケーション

▷ 博之さん

人と関わるのが得意ではなかったので、対人関係で上手くやっていけるか正直最初は不安でした。しかし実際に多拠点生活をしてみると人それぞれ異なる距離感を尊重してくれる方が多く、無理に心に踏み入ってくる方に会ったことはありません。社交的な人とそうでない人は半々くらいかなという印象ですが、みなさん挨拶や状況共有はしてくださるので、心地よい関係を築きやすかったように思います。

▷ ひかりさん

リビングに初めて会う人がいる経験はこれまでしてこなかったので、最初の1ヶ月ほどは必要以上に気を遣って疲れてしまうことがありました。しかし徐々にいい意味で頑張らなくなってきて、他人といるときの気の緩め方が身についてきましたね。良い人でいる必要がないという感覚というか。

▷  博之さん

老若男女、会員の方の年代は様々ですが、一般的な社会における人間関係の構築とさほど違いはありません。相性は合う人もいれば合わない人もいる。ただ、価値観やスタイルを尊重しあえる方が多い印象を受けました。ジャッジや称賛ではなく「そういう生き方もあるのですね」と、受け入れることからコミュニケーションがはじまる気がします

ADDressで本当は人が好きだということに気がついた

▷ ひかりさん

1つの家で暮らしていると自ら外に出ていかないと人と出会う機会を持てませんが、ADDress生活では家にいるだけで出会いがあるので、自然体で外の世界を拓けるのは魅力的だなと思います。

1年前の自分が、香川に住むなんて全く想像もしていませんでしたが、さぬきA邸の家守の方とのひょんな出会いがきっかけでライフスタイルそのものが変わりました。また、ADDress生活をはじめたことで、理想のワークスタイルに気が付き今の会社と出会えました

▷  博之さん

ADDress生活をする中でのべ100人くらいに出会っていると思います。予定を合わせて旅行に行ったり、その道中で価値観を共有しあえたりとても楽しい出会いがたくさんありました。中でも、僕と同じ台湾人のハーフで同い年の方と出会えたのは衝撃的でした。先日他の会員のみなさんと一緒に阿波踊りに行ったのもいい思い出です。

元々人が嫌いだったのは、人と比べられることに痛みがあったからなのですが、ADDress生活で多様性を感じられる瞬間が増え、本当は人が好きなんだということに気が付きました。

日常の中に非日常がある。分断ではなく、シームレスな暮らし

▷ ひかりさん

旅行の場合、観光地に行って、おいしいものを食べて、ホテルに泊まる。それはそれで、非日常に包まれるのは楽しいですが、移住やライフスタイルの模索にはつながりにくいなと感じます。

一方でADDress生活は、晩御飯を作るためにスーパーに行ったら、みたことのない魚が売ってたり、たまたまご飯に誘ってもらえて、行ってみたら楽しい出会いがあったり、暮らしをしながら自分の知らなかったことが流れ込んでくる感覚がちょうどいいです。

日常の中に小さな非日常が散りばめられているので安心と刺激のバランスがとれていて心地よく、その土地や自分への理解が深まる気がします。

この記事を書いた人

旅するフリーランス女将|さくらい ちさと

旅をしながら、地域のヒトモノコトが「らしく」あるように、編集し、演出し、調整するお仕事しています。執筆する人や場所のシズル感が伝わり、個性があふれるような文章になるよう心がけています。