社会的インパクトレポート公開「ADDress多拠点生活の社会的インパクト評価」2022-2023年版

定額制の多拠点居住プラットフォーム「ADDress」は、業務データおよび利用者アンケートを分析し、多拠点生活者の動向が社会的課題にどのように関わっているのかをレポートにまとめ、『社会的インパクト評価レポート2022-23』として一般公開しました。

当レポートは一昨年昨年に引き続き3版目で、この1年間での数値比較も行い、サービスの「社会的価値」を可視化しています。

『社会的インパクト評価レポート2022-23』

ADDressが目指すべき社会課題におけるKPI(重要業績評価指標)を設定するために、下図の「ロジックモデル」を基に、アウトプットと初期・中期・長期アウトカムの計18項目のデータを収集しました。

ADDressが目指すアウトカム「多拠点生活者の増加」では、昨年同月比で160.05%と約1.5倍以上の増加率でした。

なお、空き家だった物件のADDressでの再利用ニーズも高まり、昨年の218件から295件と77件の大幅増となりました(2023年8月末時点)。

さらに、空き家・空き室の提供希望件数は1,344件に上っています。ADDressと契約したオーナーの1部屋あたりの平均初期投資額は53,533円、1部屋あたりの月次収益は25,292円で、約2.1月で初期投資が回収できる収益が出ていることがわかりました。

ADDress会員の平均年間利用物件数は17.3件で、総予約数に占めるリピート率が62.65%と高いことが特徴です。

年間平均予約数は昨年の22.4件から減少していますが、これは新料金プランを2023年1月から開始したことによります。

新料金プランはADDressを2枚プラン(月2泊分)から定額利用できるもので、移住ニーズ以外にもよりライトに多拠点生活を楽しめる「リフレッシュ」「異日常体験」というニーズを取り込んでいると考えられます。

ADDressでの日々の暮らしを通した地域や人とのつながりを創出することを目指し、長期アウトカムに「幸福感をもち、生きる人の増加」を指標にしています。なぜなら、人間は社会性の生き物であり、友人関係や社会への帰属意識が幸福感に強く影響すると言われているからです。

「心の拠り所ができた」と回答した会員は48.28%で、昨年の47.8%と同水準の高い着地となりました。ADDressを利用する以前と今の生活の満足度も、83.91%の会員が「満足」「やや満足」と回答しています。

こうしたデータに結びつく背景として、ADDressでは会員同士や家守、地域住民を交えたイベント活動を推奨しており、会員や家守が立ち上げた部活動は37(参加人数は2,919人)に上ります。

また、ADDressでの暮らしを通して10人以上と交流した会員は52.87%となり、「ADDressのサービスが新たな出会いを促進した」と判断するに足る結果となっています。

交流やイベント参加に留まらず、地域で新たなことにチャレンジした人は19.92%、自身の収益につながる生産活動をした人は13.41%でした。

自分の得意な事柄を教える講座を開始したり、地域産業を盛り上げるコンテンツづくりを始めたりと方向性はさまざまですが、ただ受け身的に多拠点生活を楽しむだけではなく、そこで思い思いに「やりたかったこと」にチャレンジする主体的活動が見られてきています。

生産活動の先にある移住について、アンケートに回答した会員のうち38.7%が意欲を示しました。

昨年より約5%減少しましたが、ADDress会員の利用層が一般に拡大したことで、特定地域に固定の生活基盤のある家族世帯の他、これまでは気軽に多拠点生活ができなかった利用層の流入が「移住人口よりも関係人口」として地域にかかわりを持ったことが結果に反映したものと捉えます。

『社会的インパクトレポート2021-22』の資料公開URL

https://drive.google.com/file/d/1mrgnXbavX8oys1ms–0Icr48JIW4tW1D/view?usp=sharing

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社会的インパクト評価調査チーム:press@engineersaddress-love
(広報PR/桜井・狩野)