社会的インパクトレポート公開「ADDress多拠点生活の社会的インパクト評価」2021-2022年版

定額制の多拠点居住プラットフォーム「ADDress」は、業務データおよび利用者アンケートを分析し、多拠点生活者の動向が社会的課題にどのように関わっているのかをレポートにまとめ、『社会的インパクト評価レポート2021-22』として一般公開しました。

当レポートは昨年度に引き続き2版目で、この1年間での数値比較も行い、サービスの「社会的価値」を可視化しています。

ADDressが目指すべき社会課題におけるKPI(重要業績評価指標)を設定するために、下図の「ロジックモデル」を基に、アウトプットと初期・中期・長期アウトカムの計18項目のデータを収集しました。ただし、コロナ禍による計測期間中の行動自粛制限もあり、「17. 街・エリアの魅力拡大/経済性の向上」「18. 観光によらない地域のあり方の実現」は計測不能として除外しています。

ADDressが目指すアウトカム「多拠点生活者の増加」では、昨年同月比で172.5%と約2倍に迫る増加率でした。なお、コロナ禍以前の2020年3月時点と比較すると、同1,356.8%の増加となっています。物件数は調査時の2022年9月17日時点で218件(同10月31日時点で250件)となり、空き家・空き室の提供希望件数は1,174件に上っています。ADDressと契約したオーナーの1部屋あたりの平均初期投資額は75,558円、月次収益は43,621円でした。丸々一棟貸しよりもオーナー居住型の空き部屋貸し契約が増加したこともあり、オーナーの初期投資額は減少傾向にあります。

ADDressを1年以上継続している会員の平均年間利用物件数は22.4件で、1か月間で複数物件を利用しています。特徴的なのは、総予約数に占めるリピート率が61.2%と高いことです。会員は多くの地域での暮らしを体験しつつも、自分に合う土地やコミュニティを見つけることができたら、同じ場所を再訪する傾向があることが分かりました。

ADDressでの日々の暮らしを通した地域や人とのつながりを創出することを目指し、長期アウトカムに「幸福感をもち、生きる人の増加」を指標にしています。なぜなら、人間は社会性の生き物であり、友人関係や社会への帰属意識が幸福感に強く影響すると言われているからです。「心の拠り所ができた」と回答した会員は47.8%で、昨年の31.2%から16.6ポイント増加しました。ADDressを利用する以前と今の生活の満足度も、87%の会員が「満足」「やや満足」と回答しています。

こうしたデータに結びつく背景として、ADDressでは会員同士や家守、地域住民を交えたイベント活動を推奨しており、会員や家守が立ち上げた部活動は34に上ります。部活の参加人数は2,524人で、昨年の715名から大幅に増加しました。また、ADDressでの暮らしを通して10人以上と交流した会員は、昨年より5.9%増えて67.2%となり、ADDressのサービスが新たな出会いを促進したと判断するに足る結果となっています。

交流やイベント参加に留まらず、地域で自身の収益につながる生産活動をした人は21%でした。自分の得意な事柄を教える講座を開始したり、地域産業を盛り上げるコンテンツづくりを始めたりと方向性はさまざまですが、ただ受け身的に多拠点生活を楽しむだけではなく、そこで思い思いに「やりたかったこと」にチャレンジする主体的活動が見られてきています。

さらに、特筆すべき数値として、移住に意欲のある人が43.5%と昨年より5.9%上昇したことです。「移住したくても自分に合う土地を見つけるのが難しい」「良い住環境を探すのが大変」「地域住民のコミュニティにどう溶け込めばよいか分からない」など、移住に際するさまざまな問題をADDressのサービスが補完し、関係人口のみならず移住人口の増加にも寄与していくと考えています。

▼『社会的インパクトレポート2021-22』の資料公開URL

https://drive.google.com/file/d/166U-Wz7DBOSx-slLcArMcsoDA7b-Ve4h/view?usp=sharing

【問い合わせ先】
社会的インパクト評価調査チーム:press@engineersaddress-love
(広報PR/桜井・狩野)

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