軽井沢町のホスピタリティを感じて欲しい【ADDress家守インタビュー】軽井沢A邸 家守 伊藤さん:vol.09

ADDressの特徴は均質化されていない滞在体験。
観光だけではなく、家守やその土地にいる方々、同じようにさすらう会員同士の偶然の出会いから始まる交流の楽しさ。
家々の個性や偶然性を楽しむことこそが、このADDressのサービスを満喫するコツです。

家の個性を形にする、家守の存在。
今回ご紹介するのは軽井沢A邸の家守、伊藤さんです。

福井と長野の医療機関で仕事をし、2拠点生活を送る伊藤さんはいつも多忙。
取材日も、「昨晩2時から対応していて朝5時ごろ終わったんですよ」と。
そんな中でも快く話を聞かせてくれました。

軽井沢での住まい探しから始まった

ーーーいつから家守を始めたのですか?

2020年10月10日にこの軽井沢A邸がオープンしたときからです。
もともと福井の医療機関で仕事をしていたのですが、そこが軽井沢でも開業することになりまして、スタッフの軽井沢での居住先を探していたんです。

よい物件があったので本部に伝えたところ、ADDressとは法人契約を結んでいる縁もあったので、「その物件、ADDressに紹介して拠点にできるか聞いてみたら?」と。
私自身が窓口のようになり、ADDressに連絡をしました。2020年の秋ごろでしょうか、ADDressスタッフからかかってきた電話が

「軽井沢A邸の家守になられる伊藤さんですよね?」と。

当時はお風呂の無い離れを間借りして住んでいたので、驚きと喜びの両方を胸に家守を引き受けました。そのまま軽井沢を住まいとし、家守になりました。

ADDress 軽井沢A邸

(広々とした木造の軽井沢A邸。個室は4部屋ある)

ーーーもともとは住まい探しからだったんですね。家守を始めて何か変わったことはありましたか?

家守を始めたら、いろいろな人が訪れてくるのでおもしろいですよ。
その人たちを見ていて、自分の中の生活スタイルの幅が広がった感覚があります。
「こんな生活もあるのか」というような。

例えば、会員にテレワークでお仕事されている方は多いのですが
エンジニアやWEBのお仕事以外にも、オンラインの授業の講師をされていたり、
海外とつないでテーラーメイドのGEEK向け秋葉原案内を提案されている方がいたり。
自分の知らない仕事や喜びが沢山ある。世の中知らないことがまだまだ沢山あると知れて毎日が新鮮です。

家族のカタチにしても。
就学前のお子さん連れで家族でADDressを利用されている方がいました。
お子さんを育てるのにどんな環境がよいか、ADDressを利用していろいろな土地を回って探しているそうです。
故郷とか実家とか、そういう概念から外れて「自分たちの子どもを育てるのに最適な場所はどこか」とフラットに考えられているんです。
また、お父さんが単身赴任で、ADDressの家が家族の集合地点になっている家族もいました。「今度はあのADDressの家で家族全員集合!」なんておもしろいですよね。

いろいろな生活スタイルがあることを知って単純におもしろい、ワクワクするという感じですね。

ある日、リビングにカレンダーがかかっていた

ーーー家守をしていて驚いたことはありますか?

会員が家を綺麗に使ってくれることですね。

ADDressを巡っているうちに、会員に「共有」の考え方が根付いたのかもしれません。
部屋を利用するとき、共有部を利用するとき、みなさん綺麗に使ってくれて本当に助かっています。

提案やご意見もいただきますよ。
もっと張り紙で注意喚起をしたほうがいいのでは、など。
でも私はあまり張り紙を貼りたくないとは思ってしまいます。
自分の家には貼らないですしね。
この軽井沢の家では、自分の家のように寛いでほしいから、細々したルールを書かなくてよいようにしたいと思っています。

そういえば、共有スペースにちょっとした工夫がされていたことがあるんですよ。
ある日冷蔵庫に布巾かけのフックが設置されていたり。
ある日カレンダーがリビングの壁にかかっていたり。
会員さんが使いやすいように、ちょっとした工夫をしてくれたんですね。
あったほうがいいなぁ、そのほうが便利だなぁ、と思うことに関しては、そのまま活用させていただいています。

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軽井沢A邸に流れる長閑でのんびりした空気は、大らかな伊藤さんの雰囲気が出ているようです。
滞在中、私が共有部にいると「家守さん、来てます?」と会員に聞かれること複数回。
2拠点を行き来する伊藤さんは多忙で、夜遅くか朝早くしか会えない日もあります。
そのためか、軽井沢A邸では「会員同士でわからないところは聞いてフォローし合う」空気があります。

家守が不在のときは会員がその役割を補完する。
家が綺麗に保たれているのも、もしかしたら会員の「自分の個室を掃除したついでに、共有部もちょっと掃除しておこうかな」
そんな気持ちや行動の積み重ねがあるのかもしれません。

ADDress 軽井沢A邸 個室

(軽井沢A邸2階の個室。窓から見える緑に癒されます)

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秋以降の軽井沢にも滞在してほしい

ーーー軽井沢は観光スポットもたくさんあると思いますが、おすすめはありますか?

有名な観光スポットしては徒歩圏内に石の教会、寛げるカフェや美味しいお店が並ぶハルニレテラス、広い露天風呂がある「トンボの湯」など。
隣の軽井沢駅にはアウトレットモールがあります。

石の教会

(徒歩5分程度、軽井沢A邸の裏の山を登ると「石の教会」が。建物が自然の一部になるようなオーガニック建築です)

ハルニレテラス

(徒歩5-6分の場所にあるハルニレテラス。建物の裏に小川の側を散策できる遊歩道もあります)

これらの施設ももちろん魅力的なのですが、私が皆さんにお勧めしたいのは、地元の人が通うような料理屋さんやお店です。観光目的ではない、軽井沢の街のホスピタリティを感じていただくことができます。
軽井沢はもともと観光地ではなく滞在地。
避暑に訪れる長期滞在の人を受け入れていた歴史から、外の人を温かく迎える親切なマインドが根付いています。
軽井沢の医療施設をオープンしたとき、そこでは重度の障害を持つ方の診療なども行っているのですが、街の人からは
「どんどん外に出ていろいろな人と交流するといいよ」と温かく迎えていただき、
実際に地元の方との農業やアートのコラボイベントなども実現しています。

軽井沢にお越しになったら私に聞いてください。おすすめの地元のお店をご紹介します

もう一つお勧めなのは、「秋以降の軽井沢」です。
夏は避暑で有名ですが、秋も紅葉が美しく、そして冬は木々の葉が落ちて太陽の光が柔らかく差し込んできます。
すると見える風景が全然異なってきます。遠くの浅間山が木々の間から見えたり。

冬はマイナス14度の寒さにもなるのですが、それが苦手でなければ、ぜひ冬の軽井沢にも来ていただきたいですね。

野鳥の森

(木々の間から差し込む太陽。徒歩圏内の「野鳥の森」では静かな森の中の散策が楽しめます)

ーーー行きたいところがたくさん出てきました!最後に、伊藤さんの「夢」を聞かせていただけませんか?家守として、にこだわらず。

夢か、、、うーーん(としばらく考え込んで)

ちょっと抽象的な言い方になりますが、違うものが存在することを穏やかに認める、そんな社会になるといいなと思います。
分類して決めつけるのではなく。
人はみんな違うし、みんな違ってそれでいい。

私が医療機関に勤めていることもあって、「ケアする」「ケアされる」ことの関係性を考えています。
医療機関だとケアを求める人が来ますが、
病院では患者でも、家では患者ではないですよね。
自分が病院で役割として接しているのはその人の一部でしかないのです。

例えばおばあちゃんが病院に来て医者にケアしてもらう。それは一方通行ですが、
そのおばあちゃんが畑で取れた野菜を新参者の私たちに渡してくれたりする。
それはおばあちゃんが私たちを気遣って「ケアしている」んですよね。
お互いに対等というか、双方向の関係です。
だから、障がい者は常にケアされる存在か、というとそうは言い切れないのです。

私が関わっている医療機関、「ほっちのロッヂ」はちょっとユニークなんです。
医療だけではない、「人の集まる場所」を作っています。
そこに関わる私が、人が集まるADDressの家守をしている。
これ、相性が良いと思うんですよね。

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軽井沢町で「ケアの文化拠点」作りを試みているほっちのロッヂ。
伊藤さんが話していた「違いを穏やかに認める」考え方がまさに書かれていました。
ホスピタリティのある軽井沢の街に似合うコンセプトです。

ほっちのロッヂで実施されていた、子どもたちの身体計測の様子。
普通の計測は、順番を待って機械的にこなし、結果表の数値を去年と比べる想像をしますが、こちらは遊びの要素を取り入れ、子どもたちが
「からだに興味を持ち、数字だけではなく身体感覚として感じ、それを人に伝えたくなる」
ような仕掛けが用意されています。
子どもたちが自分のからだの尊さに気づいたり、命の大切さを感じる瞬間が生まれてくれれば。そんな思いでこの身体計測を考えられたそうです。

軽井沢と福井の二拠点を飛び回る伊藤さんには、なかなか会えないかもしれません。
そんなときは、滞在中の会員に話しかけてみてください。
新しい交流が生まれる楽しみ。それもADDressLifeです。

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随時説明会も開いています。

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この記事を書いた人

高石典子

2020年8月よりADDress会員。月の半分はADDressの家を巡り、半分は自宅で過ごす。中学・大学生の2人の子の母。フルリモートで仕事をしており、母親業もリモート化できるのではと実験中。仕事はキャリアカウンセラー&ライター。喫茶店での読書と銭湯後の一杯が至福のひととき。得意技は「ポジティブ変換」。