20代で地元大洗にUターン。自然も人も魅力的な「海の街」で、のんびりした時間を。【家守インタビュー】大洗A邸 平間さん

「日本中に居場所がある暮らしを作りたい」そんなビジョンを掲げ、大洗A邸の家守のかたわら、別荘サブスク”OURoom”を運営するわづくる(株)で代表取締役も務める平間さん。

茨城県大洗町出身でもあり、東京で会社員をした後、20代前半で地元にUターンしました。

そんな平間さんに大洗の魅力、地元でしか味わえない「おすすめのお店」、そしてこれからの時代を生きる上で大切な価値観についてお伺いしました。

「10年後には地元で」と夢見た起業を20代で実践

僕はもともと「10年後には地元に帰りたい」「地域のために起業してみたい」と考えており、そのためにもスキル獲得やネットワーク構築をしたいと、新卒では東京の企業に就職しました。

人材系の会社で業務改善コンサルタントとして働く一方、プライベートでは茨城県の地域活性化プロジェクト(大洗カオス)に関わっていたのですが、そこでネットワークができたんです。

地元にやりたいことができる環境もある、ということがわかり、10年後を待たずして、大洗町の観光まちづくり会社にUターン転職をしました。

今は、ADDressでの家守をしながら、自社の経営、そして上記の観光まちづくり会社にて大洗のファンを増やすことを目的に観光コンテンツの制作をしています。

「海」と「人」どこにも負けない地元「大洗」の魅力

大洗の街の魅力として、まず「海のある暮らし」が挙げられます。

一言で「海の街」とはいえ、逗子や湘南のような賑やかなイメージではなく、開発されすぎていないがゆえに海岸線に砂浜が広がり、自然のままの海が眼前に広がっています。

東京で暮らす中で、すぐそばに海のある生活の魅力に改めて気づきましたし、大洗の自然はどこにも負けないと思っています。

もう一つの魅力が「人」です。

大洗のみなさんは、若い人のチャレンジを応援してくれるんです。しかも僕より20歳、30歳も年上の方だったりするんです。

職種もバラバラで、地元の飲食店の方や旅館のオーナー、建設会社の社長さんまで、職業問わずサポートしてくれています。

僕は高校生の時に引っ越しをしたので今は実家がないのですが、それでも事業を一緒に手伝ってくださったり、受け入れてくださっています。

特別なコミュニティがあるわけではないですが、一人一人が「他者を受け入れる」マインドを持っているように感じます。

大洗は昔から観光地として栄えており、保養地として人を受け入れてきた歴史があり、そのマインドが引き継がれているかもしれません。

人と環境、このどちらも揃っている大洗には可能性しかないと感じています。

ADDress会員さんは「お客さん」ではなく、価値観を共有できる「住人」

僕は学生時代から、旅行系スタートアップ企業のインターンをするなど、旅や多拠点に興味があり、ADDressの会員でもありました。

そして大洗にUターンした半年後くらいに職場の近くに大洗A邸ができたんです。

ADDressの家ができたことがうれしく、前家守の佐藤さんをすぐにご紹介いただき、仲良くなりました。

その後、彼がワーホリにいくということで家守を探している際に、「大洗を知っている人にお願いしたい」と直接お話をいただきました。二つ返事で「はい!」とお返事して家守になりました。

家守になった今は、ADDressというサービスはもちろん、こういったライフスタイルを広げたいと思って活動しています。

ADDressの会員さんは「お客さん」というカテゴリーとは少し違い、ADDressという価値観に共感し、共有できる存在です。

だからこそ、おもてなしをするというよりは、「おかえりなさい!」というテンションでフランクに関わって、居心地の良い空間を作ることを意識しています。

もちろん深く関わりたい人がいればなるべくじっくりお話をするようにしていますが、あくまでこちらから何かをするというのではなく、「受け入れる」ということを大事にしています。

そういった意味で、ADDressの会員さんであれば、年齢関係なく全員友達になれますし、一緒の「住人」という気持ちですね。

地元の商店街で、大洗を味わい尽くす

大洗は漁師町で、のんびりとした時間が流れています。ですので、都心から離れてのんびりしたい人には特におすすめです。

特に周辺を散策する際には、観光向けのお店ではなく、より地元を感じる地域の方向けのお店に是非行ってみてほしいですね。

前述の通り、大洗には外から来た方を受け入れる雰囲気があるので、近場の商店街などでふらっとお店に入ってもあたたかく迎え入れてくれますよ。

1店目は「丸五水産」です。

このお店では毎朝美味しそうな魚を仕入れて販売してくれて、美味しい食べ方も教えてくれます。是非お刺身を頼んでみてほしいですね。

ちなみに店主がとても優しくて、奥さんに怒られるんじゃないかというくらいサービス精神旺盛です。

2店目は酒屋「おそのえ商店」です。オーナーがお酒好き、旅好きということで、旅先で「うまい!」と思ったものしか仕入れないというこだわりっぷりです。

その日の気分を伝えると、気分や好みにあったお酒をおすすめしてくれるので、お酒好きにも、お酒に詳しくない方にもおすすめです。

大洗は昔から家でご飯を食べる文化が根付いているのでほとんどのお店が配達してくれます。

大洗A邸でゆっくりすごし、配達を頼んでじっくりご飯を楽しむという過ごし方もできますね。

2種類の海で、アクティブな活動も、神秘的な景色も丸ごと満喫

大洗には2種類の海があり、1つ目が大洗A邸から自転車で15分程度の場所にある「大洗サンビーチ」というサーファーの方などマリンスポーツも楽しめる海です。

また、5月ごろには天然の貝が多く生息している自然の砂浜で潮干狩りもできるなどアクティブに楽しみたい人におすすめです。

もう一つが大洗A邸から自転車で20分程度の場所にある「大洗海岸」です。ここは「神磯の鳥居」が有名で海外からも観光客が多く訪れる場所です。

神秘的な鳥居はフォトスポットになっており、満月の日や初日の出の時には、写真を撮りにたくさんの人が集まりますね。

ちなみに大洗駅のすぐ横には観光情報交流センター「うみまちテラス」があり、ここでは電動自転車を1日1500円で借りられるので、交通手段に困ることもありません。

また、水族館へのアクセスもいいので、お子様連れでも楽しめると思います。家自体も、物を整理してきれいに保ち、お子さんの手の届かない場所に物を配置することを意識して空間設定をしているので、お子さんウエルカムです。

「暮らす」の選択肢が増えると、気持ちも豊かに、安心につながる

学生時代から、日本や世界をバックパックで旅していたという平間さん。行った先でゲストハウスのオーナーや普通のお家にも宿泊し、人と繋がった経験は、「気持ちがとても豊かだと感じた」といいます。

「1つの場所にいると、そこでの暮らししか存在理由がないように感じてしまったり、そこでの暮らしがダメになったら生きられないという思考になることもあると思うんです。

でも、いろんな場所にいって、故郷が増えると、暮らしの選択肢が多くなり、気持ちも楽になるのではないでしょうか。」

これまでは1つの場所で暮らすこと、定住することが当たり前とされていましたが、不確かな時代を生きていく上では、平間さんのように、さまざまな場所に居場所があることが安心にも繋がっていくのかもしれません。

まずは近場のADDressの家で「もう一つの安心できる居場所」を探してみるところからスタートしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

三上ゆき

一般社団法人READYBOXで副代表をしながら、ライターやフリースクールの先生もしています。 「いいことを、淡々と」がモットー。