黒子として滞在する方の快適な生活を支える【ADDress家守インタビュー】名古屋B/C邸 木下さん

ADDressの特徴は均質化されていない滞在体験。

観光だけではなく、家守やその土地にいる方々、同じようにさすらう会員同士の偶然の出会いから始まる交流の楽しさ。

家々の個性や偶然性を楽しむことこそが、このADDressのサービスを満喫するコツです。

家の個性を形にする、家守の存在。

今回は名古屋B邸・C邸のオーナーであり、家守チームの一員でもある木下さんにお話を伺いました。

経営者でもあり、複数の事業を営む木下さん。ADDressの家を運営される上でのこだわりも一味違いそうです。

25年前から始めた外国人向けマンションの一室である名古屋B邸

(名古屋駅徒歩8分の外国人向けマンションの一室にあるADDressの名古屋B邸)

名古屋駅から徒歩8分の名古屋B邸があるマンションは、もともと外国人向けマンションとして、株式会社フリーベルが25年間運営しています。

180室ある外国人向けマンションの1室がADDressの個室となっており、国際色豊かな雰囲気も楽しめる家です。

私は親族会社だったフリーベルへ1999年に入社し、2020年からは代表取締役社長として事業を経営しています。

フリーベルが運営を開始するまでは、名古屋には外国人向けの賃貸物件がほとんどありませんでした。なので、外国人が日本に長期滞在しようと思っても物件が見つからなかったり、断られたりして苦労していたんです。

そこで仲介業者を通さず、海外から直接問い合わせができるWEBサイトを作りました。来日前に英語で手続きを進められることで、訪日時に戸惑うことなくスムーズに生活が始められるようにしたのです。

当時はそのような仕組みがなかったので、クチコミと直接反響でお客さんが増えていきました。

滞在する方の生活のお困りごとを黒子として解消する

家守としてこだわっているのは、「滞在するご本人がやりたいことに集中できるよう、生活のお困りごとを解消する」ことです。

例えば、冷蔵庫を個室ごとに1台割り当てて置いているのも、「冷蔵庫に置かれているものが誰のものかわからない」「庫内のどこに自分のものを置いてよいかわからない」「誰かのものが入っていると庫内の掃除がしづらい」というちょっとした不便を取り除くため。

また、インターネットのスピードも大事ですね。ADDressではほとんどの会員の方が何らかの形で仕事でネットを使っていますので。名古屋B邸、C邸では、グレードの高いWiFiルーターを導入して、ストレスなくリモートワークができるようにしています。

共有スペースを清潔に保つことはもちろん、洗濯機も2台導入して「待つ」ストレスを減らしています。

他にも、細かいことですが、電気のスイッチをセンサーにして探さなくても点灯し、離れると消えるようにしています。「人は電気を消し忘れるもの」という前提にたつと、注意喚起するだけではない解決方法が見えてくるのです。

これらのさまざまな工夫は長年マンションの物件管理をする中で、滞在者からのお困りごとをきいて都度解消を積み重ねてきた結果です。

私たち家守チームは自分のことを黒子だと思っています。滞在者が何もひっかからずに暮らせるようにベースの部分で細かな工夫をし、快適な環境を実現しています。このような工夫によって家守への余分な問い合わせやクレームが減り、余裕を持って楽に本来の入居者対応に集中することができるので、結果 家守にとっても良いことなのです。

家守として目立ったイベントの企画や発信をしていないので、存在はあまり感じられないかもしれません。

でも、それでよいと思っています。

私たちが大切にするのはベースの快適さ。だから家の綺麗さにはこだわっています。

メンテナンス専任のスタッフを置き、リネンも業務用の大型洗濯機で洗濯します。

事業としてかつてアパレルの縫製工場を持っていたり、今は介護用品や家具家電のレンタル事業なども行ってるので、リネンの洗濯や家電の設置などはビジネスのリソースを組みあわせて実現できています。

事業で得た物件管理のノウハウがADDressの家守としての考え方にも活きているのです。

縁側や床の間もある日本家屋の名古屋C邸

(木の門戸を開けると、日本庭園があるC邸)

名古屋C邸は純和風の一軒家で、門を入ると植栽が整えられた日本庭園があり、石畳の道を通って玄関に入ります

ここは私の祖父が建てた家で、3世帯7名で住んでいました。

縁側や床の間もある日本家屋をリフォームし、4部屋ある全ての個室をADDressに提供しています。昔ながらの建築技法や資材で作られており、おそらく壊してしまったら二度と作れない家でしょう。

空き家になると朽ちていくばかりですが、住んでもらえると良い状態を保てます。

C邸は名古屋駅からは電車で20分程度と離れていますが、静かな環境なのでゆったりした時間を過ごしたり、お仕事に集中したい方にもおすすめですよ。

(部屋にはデスクとチェアがあり、テレワークも快適にできる)

また、C邸の床の間に飾ってあるお花は生け花の先生に毎週火曜日に活けてもらっています。滞在する方に一服の清涼感を味わっていただきたいんですよね。お越しになったらぜひ床の間を見ていただきたいです。

ADDressを始めて新しい考え方に触れる機会が増えた

ADDressの家守を始めて変わったことは、先進的な考え方を持つ面白い方々との交流ができること。

経営者としては、世の中の変化や価値観、社会が変化していく方向に合わせてサービスを変えていかなければいけません。

その意味で、今までになかった考え方、例えば多拠点生活やシェアリングエコノミーなど、それを体現してる人たちの考え方に触れられる機会は貴重ですね

経営者は変化を拒むようになったらダメですから。

訪れる会員の方のお話を聞いていて、新しい生活スタイルを営む人はどんな人たちなのか、どんな考えでその生活を始めようと思ったのか、その生活スタイルを始めてどう感じているかなど、刺激的で興味は尽きません。

印象に残った会員の方は、全国のADDressを巡りながら個人宅の無線アンテナ撤去を行うお仕事をされている方。

かつてアマチュア無線が流行った時代に自宅にアンテナを建てたものの、「使わなくなったので撤去してほしい」というニーズがあるそうです。

その仕事を多拠点生活を営みながら実現されている。ユニークなお話なので印象に残っています。

来訪される方をお迎えするので、私たちは名古屋の地元にどっしりと構えて、滞在を快適にできるように努めています。

ADDressにはレビューもあるので会員の声が直接聞けることも魅力です。

できることとできないことはありますが、できることは即対応するようにしています。

例えば、テレワークをするのに机がもう少し広いとよいという声がありましたので、早速机を広いものに交換しました。

名古屋にいい思い出をもってもらい、もう一度名古屋に来たいと思ってもらえると嬉しいですね。

名古屋の楽しみ方。歴史の史跡と、名古屋めし。

名古屋には織田信長・豊臣秀吉・徳川家康にゆかりがある史跡が点在しているので、歴史好きな方にとっては見どころが多い街です。

例えば三種の神器の1つである草薙剣(くさなぎのつるぎ)を祀る「熱田神宮」は、織田信長が桶狭間出陣の折に必勝祈願を行っており、奇蹟的な勝利のお礼として奉納された塀を「信長塀」として見ることができます。

(熱田神宮。境内は広々としていて樹齢千年を越える大楠もある)

竹千代(徳川家康)の人質交換が行われた「笠寺観音」も歴史を感じるスポットです。

多くの会員が楽しんでいることとしては、やはり「名古屋めし」ですね。

味噌煮込みうどんに、味噌カツ、きしめん、ひつまぶし、台湾ラーメン。モーニングも有名です。

名古屋に来ないと味わえない、独特な食文化を楽しんでいただけると思います。

(名古屋駅近くにある味噌煮込みうどんのお店、山本屋本店)
(一度は食べたい名古屋の味噌カツ。甘くコクのあるタレが絶品)

運営ノウハウを役立てていきたい

自社ビジネスのリソースを組み合わせて活用していることもあり、名古屋B/C邸は効率的に運営ができていると思います。

滞在する方のベースの快適さがどこにあるかの運営ノウハウを持っていますので、今後は他のADDressの家にも還元していきたいですね。

相乗効果が期待できたら嬉しいです。

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今回取材時に訪問した名古屋C邸は、豪華な親戚の家を訪ねたようなどっしりとした日本家屋で、個室も広くゆったりとしているのが魅力。

ADDressの利用者のレビューにも1件1件丁寧にお返事が書かれており、まさに「利用者の声を聞きながらサービスを変えていく」姿勢を感じました。

滞在者が何もひっかかることなく快適に過ごせる家。そこには黒子としての、家守の木下さんの存在と想いがありました。

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この記事を書いた人

高石典子

2020年8月よりADDress会員。月の半分はADDressの家を巡り、半分は自宅で過ごす。中学・大学生の2人の子の母。フルリモートで仕事をしており、母親業もリモート化できるのではと実験中。仕事はキャリアカウンセラー&ライター。喫茶店での読書と銭湯後の一杯が至福のひととき。得意技は「ポジティブ変換」。