「二拠点生活」と聞くと、憧れの土地に自分の意思で飛び込んでいく姿を思い浮かべるかもしれません。でも、そのかたちは人それぞれ。natsuさんの二拠点生活は、「仕事の都合」から始まりました。
東京と栃木。勤務先の都合で毎週行き来することになった2つの土地。同僚のほとんどは日帰りで済ませる距離を、natsuさんはあえて泊まります。仕事で「行かなければいけない場所」が、ADDressの家を挟むと「楽しみに行く場所」に変わる——そんな使い方の話を伺いました。
たまたま住んだシェアハウスが、ADDressの家だった
natsuさんは三重県出身。自動車関連のシステムエンジニアをしています。長く関西で働いたのち、コロナ禍の初期に転職。勤務地は、縁もゆかりもない栃木・宇都宮でした。
natsuさん「遠くから引っ越してきて、荷物も何もないので、シェアハウスがあったらいいなと探したら、ちょうどあったんです。前にもシェアハウスに住んでいたことがあったので。」
たまたま入居したそのシェアハウスは、当時ADDressの拠点も兼ねた家でした。住人として暮らしながら、全国から来る会員を「迎える側」にいたこと——それがnatsuさんとADDressの出会いでした。
フルリモートを追い風に、月10日のホッピング生活
転職直後はコロナ禍の真っ只中。仕事はほぼフルリモートでした。
natsuさん「ADDressのことを知って、地方に行くきっかけができて面白いなと思ったので始めてみました。ちょうどコロナ真っ最中で、都心に行く必要もない。じゃあ地方を回ってみようと。月に10日くらいは使っていたと思います。」
北海道、大阪、東北——ADDressや他の泊まれるサービス、旅先でできた友人の家も組み合わせながら、約2年間のホッピング生活。ただ、毎月10日を知らない土地で過ごす生活には、楽しさの一方で大変さもありました。
natsuさん「知らない土地にいきなり行くと、どこにお店があるのかも分からない。買い物ひとつとっても、最初はけっこうストレスがあるんです。だから、地元の人と話せて、そういう情報が得られる家というのは、個人的にはすごくありがたかったですね。」
新しい土地を開拓するのは楽しい。でもエネルギーも使う。だから自然と、「安心して行ける、知っている場所」に足が向くようになっていったといいます。
出社が戻って、暮らしが変わって
コロナ禍の終わり頃、会社の出社が再開することになりました。
natsuさん「そのタイミングで、プランを落として週末だけ、という形にシフトしていきました。行き先も、ほとんど栃木県内で完結するようになって。」
その後、今年の4月には東京への転勤が決まりました。いまは会社の社宅に住みながら、栃木の研究所へ週1〜2日ほど通う生活。リモートワークも週1程度で、毎週、東京と栃木のどちらかへ移動しながら働いています。
natsuさん「実態として、二拠点生活になっている感じですね。栃木へ行くときは、ADDressの家を使ったり、友人の家に泊まらせてもらったり」
ここで、ひとつ気になることを聞いてみました。栃木の研究所に通う同僚のみなさんは、どうしているんですか?
natsuさん「ほとんど日帰りしちゃいますね。1時間ちょっとで着いてしまう距離ではあるので。」
日帰りできる距離を、あえて泊まる。そこに、natsuさんの二拠点生活の核心があります。
日帰りできる距離を、あえて泊まる理由
natsuさん「栃木の自然がけっこう好きなんです。特に那須は、本当に過ごしやすい。移住者が多い黒磯の街のエリアには、おしゃれな店や楽しめるスポットがけっこうあって。週末過ごすには、すごくいいところだなと思います。」

栃木で泊まるとき、いちばん使っているのが那須E邸。ふらっと当日に予約して向かうことも多いそう。
natsuさん「安心していられる、いい雰囲気で運営されている家なんです。環境もかなりホテルに近くて、温泉もある。それと個人的におすすめなのが、近くに安くていいスーパーがあること。食材を買ってきて料理を楽しめるのが、すごくいい魅力だなと思います。」

仕事で行く土地に、温泉と、いいスーパーと、安心して帰れる家がある。同僚が日帰りする「出張先」は、natsuさんにとっては金曜の夜からが本番の「もうひとつの生活圏」になっています。
正直、大変なところは?
いいことばかりではありません。二拠点生活のいま感じている課題も聞きました。
natsuさん「やっぱり移動に時間はかかりますね。自分は車で行っているんですけど、行った先で必要なものをあらかじめ準備しておかないといけなかったり、なんだかんだ手間とお金はかかるかなという気はします。」
移動の時間、荷物の準備、そしてコスト。それでも続いているのは、天秤の反対側に「好きな土地で過ごす時間」が載っているからでしょう。natsuさんはプランも柔軟に使いこなしていて、泊まる量に合わせて月ごとにプランを変えながら、コストとうまく付き合っています。
仕事の移動が、楽しみに変わる
natsuさんの二拠点生活は、「憧れの土地に移住したい」から始まったものではありません。転職、転勤、週1の通勤——きっかけはすべて仕事の都合です。でも、その「行かなければいけない移動」に那須の家がひとつ挟まるだけで、移動は楽しみに変わり、出張先だった栃木は「自然が好きで、通いたい土地」に変わりました。
二拠点生活を、自分の楽しみ100%で設計できる人ばかりではありません。仕事の都合で2つの土地を行き来しているなら——その移動は、もしかしたらもう二拠点生活の半分まで来ているのかもしれません。あとは、泊まって楽しくなる家があるかどうか、だけです。
ADDressでの二拠点生活について、こちらのページで詳しくご紹介しています。二拠点・多拠点を知り尽くしたADDressスタッフのおすすめの家や、会員さんのインタビュー記事など、ぜひご覧ください。