仕事を犠牲にせずとも、日本を周ることはできる【ADDress会員インタビュー】赤松さん

「仕事に支障が出ると困るから…」多拠点生活に興味はあっても一歩を踏み出せない理由の一つに、仕事環境への不安があります。

今回インタビューした赤松翔さんも、当初そんな不安を抱えていたひとりでした。都内のIT企業のマーケティング職に就いている赤松さんは、当然ながら週5日、1日9時間、仕事をする立場です。

しかし、3か月間ADDressを利用した赤松さんは、「滞りなく仕事ができた」と言います。しかも、忙しいなかでも、地域と触れあう時間がたっぷりあったようなのです。

ADDressの仕事環境や、赤松さん流の地域の味わい方について、お話を伺いました。

3か月間、一度も帰らずに、ADDressを使い始めた

———— 出身はどちらですか?

大阪生まれ大阪育ちです。37年間大阪の淀川というところにいましたが、2年前に転職で東京に移りました。

———— ADDressを始めたのは何がきっかけですか?

もともと地方創生や移住には興味があって、適度な田舎に住むことにもずっと憧れがあったんです。そもそも大阪には愛着が深くもてず、東京にずっと住むつもりもないので。

あと、ADDressを始める前、岡山県の児島市へ行ったときに、瀬戸内の海や、とてものどかな雰囲気にものすごく感動しまして。いろんな地方の風景や人ってどんなところが違うんだろうなということが気になってました。

転職したときから「3、4年後には移住を考えたい」と会社に伝えていたんですが、コロナになってフルリモートで働けるようになったので、早く始めることができました。

———— 他のサービスも検討されてたんですか?

Hafhも考えてたんですが、ADDressの方が上手に予約を取れればリーズナブルに滞在できるのもあって、全国を周りたい自分はこちらにしました。

始めるときに「3か月間一度も東京にある自分の家に帰らずに周ってみよう」という考えがあったので、5月中旬から8月中旬まではずっとADDressの家を西の沖縄から東へ向かって周ってました。

仕事が滞りなくできる、という発見

———— 仕事をしながらのホッピングだと思いますが、そのあたりはいかがでしたか?

当初は「椅子・机・ネット環境は不便でも仕方ない部分が出てくるだろうな」と思っていました。ただ、思いのほか問題なかったです。

家の選び方にもよるとは思います。予約ページに家の写真や設備の仕様が書いてありますから、事前に確認していれば困ることはないかなと。あと、各家ごとのWi-Fi速度がまとまっているWi-Fi一覧表はとても助かりました。ネットが繋がらないことには話にならないので。仕事が滞りなくできたのは、ADDressを使ってみて良かったなと思うポイントの一つですね。

「線路が近いせいで周辺が騒がしい」など周辺環境について予約ページに書いてくれている家もあり、打ち合わせのある日を考慮して滞在計画を立てられるのも安心できる要素の一つでしたね。

他のサービスに比べても、仕事のことを考えてくれるなと感じました。

———— 逆にこれは困ったなと言うのはありますか?

家によっては、椅子や机はあるんですがその高さが合っていなかったり。そもそも仕事用の椅子ではなかったりということはありましたね。ただ、仕事用の椅子や机を用意してくださっている家もありますし、予約時に設備の写真を確認することでケアできると思います。

赤松さんが選ぶ、ワ―ケーションにお薦めの家

———— ワ―ケーションで使いやすいなと思う家はどのあたりでしたか?

まずは用宗B邸ですね。家守さんが仕事環境を整えてくださっています。驚いたのが、タブレット型のモニターを用意してくださっていることです。端子を付けたらデュアルモニターになるんですよね。あとは、共用部に行けば困ったときの充電器も用意してくださっています。

もう1つは柳川A邸です。ゲストハウスなんですが、机がとても大きくて、椅子も仕事用になっています。24inchの大きなモニターも事前にお願いすれば貸し出してくれます。

あとは、尾道B邸海を眺めながら仕事できて解放感があります。

ADDressの家で仕事するならこの3つはぜひオススメしたいです。

地域ごとの暮らしを直感で味わう

———— 一日のスケジュールはどのような感じでしたか?

だいたい6時頃に起きます。景色が良い地域だと毎日散歩に行きました。東京に住んでた頃は行かなかったんですけどね。

8時から17時までが仕事なんですが、キッチンがある家の場合、お昼は自炊しました。これも東京ではほとんど作ってなかったんですけどね。

18時頃からは、他の会員さんがいれば一緒にご飯を食べに行ったり、あるいはひとりでゆっくり過ごしたりしていました。

———— 突然自炊をしたいと思ったきっかけはあったんですか?

スーパーマーケットで、その地域ならではの鮮度のいい野菜やお肉が売っていたので、つい料理をしたくなりました。例えば鹿児島だと、鳥の刺身がスーパーに売っていて「これは食べないと損でしょ」と。

地域の生活をどんどん見たいので、スーパーは結構周ったつもりです。

役所や図書館もよく周りました。メジャーなスポットは僕自身があんまり興味が無くて。役所では移住フェアを見たりしていました。図書館は、地域によって置いてる本が全然違うんですよね。沖縄県恩納村の図書館(文化情報センターの図書情報コーナー)だと、昔の沖縄の戦争に関連する本が多かったりとか。

他にも、土日中心に、自転車を借りて地図を見ずに住宅地や商業地区をあてもなくぐるぐる周ったりとか、周辺をぐるぐる周ったりとか。住むということを意識したときに、直感で味わってみるのが必要かなと。

土地をまるっと味わうイメージです。二泊三日の小旅行ではなく、家の周りの土地をゆっくり巡れるというのはADDressならではですよね。誰かの地元を歩かせてもらっている感覚がおもしろかったです。

住みたくなる街、尾道

———— いろいろ周って、住みたいと思う場所は見つかりましたか?

いや、見つけるのがほんとに難しくて。これから長期滞在しつつ見つけていこうかなとは思っています。

あえて現時点で挙げるとすれば、広島県の尾道ですかね。

駅前の商店街を抜けた瞬間に、地元の人しか行かないようなマニアックでいい店がたくさんあるんです。移住者がやっている店と地元の方がやっている店が混在してることも、すごくいいんですよね。ウェルカムな気質が街全体にあるんだろうなって。

もともと尾道は造船の街で、廃れてきてはいるものの、ここでしか直せない船があるらしいんですね。そうなると船の技術者の方が長期出張で尾道を訪れることが多いんだそうです。たとえば、横浜や神戸の港の職人さんが2か月滞在したりとか。だから、訪れる人にウェルカムで、新しいものと古いものが混在しているんです。

———— 尾道を気に入っている会員さん、実は結構多いんです。

そうなんですね。本州側と目の前すぐにある向島とで雰囲気が違うのもおもしろいです。

尾道は混在していて活気がある一方で、向島に渡ると「静かに商売したい」という方が多かったり。

同じような人ばかりでなく、いろんな人が集まっているところが、自分にとって居心地がいいんですよね。

海が静かというのも特徴ですよね。沖縄の海は綺麗、関東や東北の海は荒い、一方で瀬戸内の海は静かだなと感じました。

素直なレビューから、家の雰囲気が伝わってくる

———— 実際にアドレスホッピングしてみて、変化したことはありますか?

普段行かないところでも、ADDressだったら行きたいって思えるんです。そうやって、いろんな地域に行った結果、日本の好きな風景や場所を言語化できたことは、自分にとって大きかったですね。

あと、仕事に支障がないと気づけたことも大きかったです。生活リズムを変えずにいろんな地域を周るっていうのはチャレンジしてみたかったことなので。

———— ADDressを使うかどうか迷っている人に伝えたいことはありますか?

飛び込んでみるのが一番早いと思いますね。1か月のプランで数か所周るだけでも、サービスの性質がわかると思うので。やってみて、合うか合わないか判断して、辞めてもいいのかなとも思います。

始めるときに僕の背中を押してくれたのが、それぞれの家のレビューなんですよね。閉じられたコミュニティのレビューだからか、素直な投稿が多い印象でした。いいことだけでなく悪いことも書いてあったり、利用に際して気を付けるべき点が書いてあったり。そのレビューから、家や家守さん、そして会員さんの雰囲気が伝わってきました。ホテルだとサービスを受ける側になってしまいますが、ADDressの場合「みんなでいいところにしよう」という想いを感じますね。

もちろん不便なこともあるとは思います。スーパーマーケットが家から遠いとか。ただ、自分にとっては全然許容範囲でした。不便なことも生活にはつきものという価値観はもともとあったので。なかなか伝えづらいですが、不便なところもあるから楽しかったというのもあるかと思いますね。

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「コミュニケーションで悩んでいるチームをサポートし、ハッピーな人を増やしたい」をモットーに、コーチングもしている赤松さん。現在、100人無料コーチングにチャレンジ中。

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この記事を書いた人

佐伯 康太

25歳・神奈川県横浜市出身。 旅をしながら、作家・ライターと選書家を志して活動してます。 ADDressは、地域や日本のことを直に見て知らなければならないと考え、2021年9月より利用。道に迷っても「どこかには着くから」と地図を見たがらない困った癖があります。